e日記風 独り言

気まぐれ & 気まま & 天邪鬼な老いぼれ技術屋の日々の記録です。
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-1073- 興味を引いた記事
フラッシュメモリーに関しては、技術屋としていろいろ思い出もあり、このページなどでも何回も取り上げてきたが、Webをうろつき回っているうちに(昔は波から波に乗り移る様に例えて ネットサーフィンとか言った)また興味ある記事に出会った。
東芝のフラッシュメモリ技術を盗んだとして日本人元技術者が逮捕されたというニュースがしばらく前にあった。その#1066では逆に韓国の電子部品メーカーと付き合った時のことも書いたように、それなりに国内・海外のメーカーや技術者と交流してきた経験がある。それだけに、この逮捕のニュースを最初に聞いた時に、えっ 今更?と驚いたと言うのが正直なところだった。
技術屋として国内のメーカーに在籍していれば、この問題の技術屋のような誘惑は必ず受けるだろうし、同じように会社の技術を持ち出してさもそれが自分の技術のような顔をしている人も少なからずいるはずだと想像していた。別のケースでよく言われるように技術情報にも色はついていないから扱う人の心次第でどうにでも出来てしまう。例えば、資料をコピーして持ち出したら完全にアウトだと分かっているだろうし、在職中に知り得たある技術をその技術をそのまま新しい会社の仕事に利用することは躊躇したとしても、コピーなどの資料なしならちょっと応用して利用することは誰でも安易にやってしまうだろう。技術は既存のものにアドオンして進化させていくものだから、どんな技術だって完全に自前と言いきれるものはほとんどないはずだ。どこからが自分の技術で、どこまでが在籍した会社の技術だなんて殆ど判断できないだろう。採用した方だってそれを見越して日本人技術者に的を絞っているはずだし。
<心の弱い>私としては、現役中に韓国・中国系企業からこうした誘惑を受けなかったことは幸いだと思う反面、誘惑されるほどの魅力ある技術屋ではなかったのかと若干さみしく思ったりもし、胸中複雑。
・・・・とここまで書いてきて、思い出した。・・・・私だってそんなに捨てたもんじゃない・・・・と。その昔、それこそ今回問題になったフラッシュメモリと同様の不揮発性メモリ素子を使って電子機器としては初の斬新なシステム設計をしている最中、明らかに国内の競合他社の代理人の人材会社と思われるところから誘いがあったことを。(後になって分かったことだが、私の下にいた技術屋が不本意にもその競合にこの勧誘の直前に転職し)丁度その時に私は不揮発性メモリを使った革新的なシステムを立案しており、その技術屋も含めてシステムの詳細設計を始めたところだった。彼が辞める直前に資料を不自然にコピーしている姿を複数の同僚が目撃しており、技術情報を持ち出していたのではないかという噂があった。記憶では、その後暫くその競合会社の関連の特許出願をチェックしてみたが、明らかにそれと分かる出願はなかった記憶がある。おそらく技術情報は漏れたと思うが、さすがに特許戦略で鳴らした競合だけにそこまでミエミエの出願は避けたのだろう。そして、その後の風の便りでは、転職した彼もほどなくして不本意な部署へ異動になったらしい。その会社だって使い切ったら終わる情報より、それを生み出せる頭脳の方が欲しいに決まっている。これも噂の域を出ないが、その競合は定期的に競合他社から技術者を採用するが、そのレベルにはあまり拘っていなかったらしい。単にその周りの技術者の引き抜き情報を入手するのが目的だったとか。従って、そのために採用された技術屋の末路はほぼ決まっていたらしい。俗に<悪銭身に付かず>と言うが、身についてもいない技術では長続きはしないと言うことだろう。ちなみに、私はその誘いを<もったいなく>も断った。長いことやりたいことを押さえつける上司の下にいて、やっとその上司が外れて自分が設計の旗振りを出来るようになり、せっかく自分のアイデアを実現できる千載一遇のチャンスに巡り合ったのに、鼻先の餌に飛びつくなんて思いもしなかった。・・・・でも軽薄な私は、そのことを思い出すたび考える。「あの時誘いに乗ったら私の人生はどうなっていたんだろう?」と。

今日の写真は藤野に行ってきたときの続き。今年 2枚目の写真になるが、庭に咲いていたオダマキ。この近くで見るオダマキは、もっとずっと背が高く立派な株が多いが、このオダマキは自然で清楚な感じ。
2014/04/30