-2235- 鬼の超霍乱 |
実は先月末から2週間ほど体調を崩して入院生活を余儀なくされた。 去年暮れに近くのクリニックで健康診断を受信したら、前立腺肥大を指摘された。2年ほど前にも指摘は受けていたが、「前立腺肥大は男が歳取ればみんなその傾向になるし、現に親父も義父もそう言っていたが、どちらも大過なく天寿まで生きた。両親の親族でガンという話も聞いたことはないし大丈夫だろう」と思ってクリニックで勧められた精密検査はパスしたままだった。ところが今回は 2回の検査で数値が若干高くなったのと、先生が真剣な表情で「紹介状を書くので是非検査してください」と勧めるので「じゃぁお願いします。」と紹介状を受け取った。GW直前にその一泊二日の生検予約日となって入院し説明を受けて生検。翌日まで様子を見て何もなかったのでそのまま帰宅した。 ところがどっこい。その日の夕方、寒気がしだしそれもみるみる酷くなって歯の根も合わないほど震えだした。慌てて病院に電話すると「すぐに来るように」との指示で酷い雨の中再び来院したら、その時点で 40℃の高熱。途中食べたものも戻してしまい、意識朦朧。時節柄発熱隔離外来で処置されてそのまま入院。 ところがコロナ疑いの PCR検査結果が2度陰性にならないと普通病室には入院できないということで隔離病室行きに。(新型コロナかも知れない)患者の持ち物は持ち込み禁止ということでスマホもなし。いずれにしてもその夜は高熱で半分寝ているような寝れないような状態で、窓に打ち付ける雨音を聞きながら慣れない運転で連れてきてくれた家人が無事家に帰れたかだけが心配だった。 点滴の効果だろうか?熱は翌日 38.5℃、翌々日 37.5℃になって3日後2度めの PCR検査がパスして普通病室に移動。しかしそこからなかなか熱は下がらず、血液検査でも白血球数値も高いまま、結局最初の抗生物質の耐性菌に感染したということで抗生物質を変えてから徐々に熱も下がり始め、8日目に白血球数値はほぼ平常値に熱も 37℃前後になったが、今度は抗生剤の点滴の副作用で肝機能数値が上がってしまい、結局 検査入院から12日後にようやく退院。 入院中に看護婦などに聞いたところでは、前立腺の生検方法には二通りあり、私が受けたのは直腸の壁から前立腺に針を指して検体細胞を採取する方法だったが、別に会陰部から針を刺す方法もあってこちらは激しい痛みを伴うが感染のリスクは低いらしい。 そういえば検査の説明時に担当医から「直腸の壁に針を刺すので感染のリスクがあります」と聞かされたが、まさかこんな大変なことになるなんて知らずに、オウム返しに「はい」と答えてしまっていたことが悔やまれた。また Webで検索すると世の中には「仙骨麻酔」なる方法で痛みを軽減させて会陰部から検体採取する病院もあるようで、己の勉強不足を呪った。 結局問題の細胞検査の結果は「セーフ」だったが、何でもない状態で検査で感染症を招いてしまい、病院に多大な点数を捧げた上に酷い経験をさせられた。ニュースでは聞いていても自分とは関係ない話と思っていたのに、まさに高齢者の検査漬け医療・医療費増加問題を身をもって体験してしまった。 今日の写真は何年か前にもアップした記憶があるがカラタネオガタマの珍しい花。ちょうど咲き始めていた。 |
2022/05/22 |