回路製作記:連動電源 その3 原因解析編

2006/11/ 5

さて一際待ち遠しい週末、先週日曜日の夜遅く火入れ式をして見事、フューズを飛ばした回路の原因を探ります。
まず、負荷であるウーファーアンプに流れる電流を測定します。定常的にはデジタルテスターで計って、200mAくらいだと分かっていますが、電源投入時には当然、電源コンデンサなどへの突入電流が流れているはずです。これは波形で見るしかありません。こうしたときに活躍するのが例のデジタルオシロです。
ウーファーアンプと直列に2~3Ω程度の抵抗を入れて、その両端の電圧波形を観測します。 直列抵抗は2.5Ωを入れ、プローブは 10:1 を使っていますので、突入電流は 10A弱流れているようです。(直列抵抗がなければ、多分 その倍は流れている可能性もあります)
次に、制作した回路につないで同様に電流を見ます。 時間軸が、最初の波形の倍になっていますが、どうやら突入電流が一旦収まりかけて、再び突入電流が半波だけ流れているようです。この半波の電流がフューズ断と関係ありそうです(後から気づいたのですが、このときのオシロのプローブのカップリングがACになっていたので、この波形では完全な半波にはなっていません)。半波しかトライアックがONしていないと言うことになれば、当然、フォトMOSリレーの電源になっている C101のチャージが不足している事が原因でしょう。そこで、C101の両端の電圧波形を観測します。 上の波形は、Q101のコレクタの波形と、C101の両端波形です。どうやら期待とは裏腹に、C101は 50V強までしか充電されず、放電によって 50Vを切ってしまっているようです。これは、当初の設計では C101の容量が 1μFだったのに、手元にあった高圧の電解コンデンサが 3.3μFしか無かったため、これをそのまま使ったので R104(この時は4.7KΩ)との時定数が長すぎたようです。そこで、R104を 1.5KΩに変更して再び動作チェック。 チャンネル1と2が逆になってしまいましたが、今度は 100V近くまで充電されています。この状態で、ウーファーアンプの突入電流を計ると、 今度は トライアックが両方向きれいにONしているようです。
これで定数を最終として、キバンをケースに固定して、フタを閉め出来上がり!

インジケータのLED(左上隅:赤色)の光がまぶしいです。
いよいよ、お待ちかね! コンポステレオとウーファーアンプのプラグを差し込んで、コンポの電源ON!
ほぼ同時にウーファーアンプの電源が入りました。
これで CDを聴くと何となく今までよりもいい音のような気がしてきたりして・・・そんなことはないはずですが、気分の問題です。
今度は、リモコンで電源が切れてもタイマーで切れても、ウーファーアンプの電源も追従します。やっぱりこうでなくちゃ!




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