e日記風 独り言

気まぐれ & 気まま & 天邪鬼な老いぼれ技術屋の日々の記録です。
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楽 天 の 商 品

-88- TVの普及と文化の変化
出張やらで中断していた話「技術の進歩が予想を越えたお話」を再開したいと思います。今回の話はちょっと長くなると思いますが、TVの普及とその影響に関してです。
 私の子供の頃初めて目にしたTVというものは、モノクロで画質も悪かったのですが、おそらく大人の1月分以上の給料に相当するほど高価なものだったと思います。その頃私は、私の家は勿論ですが各家庭にTVが入るとはとても考えていませんでした。それが、池田内閣の所得倍増政策と技術進歩のお陰で、瞬く間に各家庭に普及し、画質もカラーになって驚くほど向上しました。今や HDTVがそれに置換わろうとしています。
 アメリカの何処かの放送局(TVが始まる前ですから、ラジオ局だったのでしょう)の偉いサンが、当時発明されたTVを見て、「これは人類の文明を変える」と言ったとか。目の前に無い遠くのものを、ブラウン管上に映し出すことにより、さもそこにあるかのように見せてしまうテレビは、ブラウン管・撮像管・電波 などの技術によって成り立っていますが、写真同様やはりその初期には モノクロの粗い画面で、とても現在のような娯楽用になるとは思えなかったのでは無いでしょうか。
それが、今や 人々の価値観の中心にあり、それが伝えるものは アメリカ大統領選挙を初めとして政治・経済・文化 といった世の中の殆ど全てを左右してしまいます。そうした身の回りから遠い例ではなく、私が気付いた一つの面白い実例をあげると、例えば中央線・中央本線の各駅停車で、新宿から甲府に向かって高校生を観察していくとよく分かります。新宿の近辺では、一人も見かけなかった靴のかかとを踏み潰して、教科書はもとより勉強道具は何も入っていないだろうペチャンコのカバンを持った腰パン姿の高校生が、甲府に近づくにつれて増えていきます。甲府駅で見ていると、何と殆ど全ての高校生がこうしたスタイルなんです。<これはどうしてか> 私の分析では、情報感度の高い彼らはテレビで伝えられる一部の特殊な「都会の・先端を行く」であろう高校生を、都会の全てと勘違いしているのではないでしょうか。そして「都会に遅れたくない」という一念で、それを真似してしまうのです。
 今日の写真は昼休みの散歩で見つけた 水仙の花です。
2004/01/20