-823- アメリカが朝鮮半島から撤退する? |
突然標題を読むと「エッ」と思ってしまうが、日経ビジネスに掲載されている米国が韓国に愛想を尽かす日という記事を読んで、さもありなんと思わず頷いてしまった。 歴史的、地政学的、軍事的どれをとっても、このまま米国が韓国に駐留することのメリットはデメリットよりも少ないという指摘。更にはその一つ前の連載保守派も「米中二股外交」を唱え始めた韓国という記事では、韓国の国内世論もそれに呼応した動きをしているという。 私の世代は、第2次世界対戦が終わって朝鮮戦争も南北朝鮮の分断で固着し、戦争といえばベトナム戦争だけが一番身近だった。身の回りは概ね平和な世界しか知らずに今まで過ごしてきて、世界情勢はいつまでもこのまま続くと思ってしまっていることに気付かされた。しかし、ここに来て北朝鮮が西側世界の常識からケタ外れた動きをして核・大陸間弾道ミサイル保有という事態に発展してきた変化と、そしてそれを結果的に許してしまっている米国の極東における価値観をこの先に延長して考えたら、あながち荒唐無稽な議論ではないと思ってしまった。 とりわけ、日清・日露などで中国・ロシアが朝鮮半島南端まで進出した時に起きた戦争を考えると、もし米軍が朝鮮半島から撤退し韓国が中国傘下に動いた時に日本がどのような脅威にさらされ、それをどのように凌ぐのか、加えて北朝鮮の今後のますますの脅威まで考えると、尖閣・竹島領有問題なんて消し飛ぶような大きな国益遺失の事態も起きかねないという警鐘が聞こえてくる。 今日の写真は山椒の花。よく見ないと見えないくらいの小さな黄色い花が枝の先にチョコチョコと付いている。 |
2013/04/11 |