元技術屋のウンチク メンズシェーバー

私のメンズシェーバー遍歴

  1. 最初はシェーバーの老舗:BRAUN のウンチク
  2. 一枚刃ロータリー:Hitachi のウンチク
  3. Panasonic 初代ラムダッシュのウンチク
  4. 再び ラムダッシュ(このページ) > 日立 ロータリー?
  5. 独りよがりなシェーバーの選び方
  6. ついに 日立 RM-LX6D を購入


  1. 父の日にシェーバーをもらった
  2. 私としては十年ぶりに近いくらいの新しいシェーバーになる。この前買ったのは数年前の日立のロータリー式。その前が Panaのラムダッシュ(多分鋭角刃になった初代機?くらい)。・・・記憶が曖昧で逆かもしれない?  但しどれも3枚刃以下。しかし日立の2枚刃ロータリーシェーバーは最初の切れ味は「吸い付く」ような感じだったが切れ味が落ちて替刃に変えても切れ味は戻らず、おまけに最低価格のものは二次電池が Ni-Cd電池で本体が大きくて重い上に Ni-Cd電池の寿命で ACアダプタを接続しながらでないと使えないようになってしまったので折角替刃を買ったのに1年ほどで使わなくなり、新しいシェーバーを買うまでと思ってお蔵入りしていた元の Panaのラムダッシュを引っ張り出して再び使ってきた。(途中からリタイアしたこともあり、3日に一度くらいしかヒゲを剃らなくなったし、朝出掛けるわけではなくなって時間があるのでどうせ気に入ったほどは深剃り出来ないならと一旦シェーバーで剃った後にT字の安全剃刀で剃るようにした。(最初から安全カミソリで剃るとヒゲが濃く肌が弱い割に表面に凸凹が多い私の顔は血で真っ赤になってしまう。)
    最初の頃私は1枚刃に拘ったが、市場から1枚刃が消えてしまった*1ので、仕方なく2枚刃もしくは3枚刃に替えた。 私が刃数の少ないシェーバーに拘るのは「機構は単純な方が寿命が長い。シェーバーのような外刃と内刃の 2枚の曲面が合わさった刃物の曲率は大きい方が刃の接触面積が広く安定するので初期の剃り味が長続きする(ハズ)。」と言う技術屋的原理原則主義が理由だ。

  3. 最初に買ったシェーバーは BRAUN
  4. 50年近くも前、私が社会人になって初めて買った電動シェバーはブラウンの一枚刃だった。本当は今でも一枚刃が欲しいが残念ながら売っていないから、なるべく刃の数が少ない(=外刃の半径が大きい)機種を選ぶ。(もちろん価格が安いと言う点も重要だが)
    最初の頃の電動カミソリは給料に比べてかなり高価で特にブラウンはその中でも高価だった。給料が十ウン万円の時代に2万円近くしたような気がする。充電式ではなく AC100V駆動で刃はキワゾリ刃も無い単純な一枚刃で切れ味はとても良かったが、私のヒゲは濃いため5分近くかかってしかも毎朝剃ると外刃は1年くらいで磨り減って網の一部が欠けた。しかし外刃は2~3回交換しても切れ味が左程落ちることはなかったと記憶している。何回か外刃を交換した後で、最後は内刃を交換したが流石に切れ味は元に戻らず多分5~6年で諦めた。2台めはほぼ同じ形状で当時電動シェーバーの製造を始めて価格の安かったセイコーブランドだった。セイコー製は初期の切れ味はそれほど差が無かったと記憶してるが、使い始めて2年目の冬の朝、突然動かなくなったので分解すると磁性金属の振動子を包んでいるプラスチックの部分が割れてしまっていた。おそらく冬の寒さでプラスチックが金属よりも収縮しかつ脆くなったうえに強い振動の力でクラックが入ったんだろう。新参のブランドにありがちな品質問題だと判断し、仕方なく再びブラウンに戻ったが、当時は充電式ではなくて ACコードを繋いだまま使わざるを得ず、そのコードが同じブラウンでも最初のとは違いスパイラルコード(上記写真のもの)ではなく普通の並行コードになってしまった。繋いだまま使うコードはスパイラルコードが圧倒的に使い勝手が良いのでコードだけは初代機のスパイラルコードを使い続けた。毎日伸ばしたり縮めたりしても10年以上切れることなく使えたコードの品質の高さには、モノ作りに携わる者として感服した記憶がある。
    多分20年位した頃(だから今から20年くらい前)充電式に交換したが、その頃からシェーバーの刃の枚数が 1→2→3と増え始め、剃り残しは減ったが逆に 2年とか3年とかの長期使用後の深ゾリが出来なくなったと感じた。BRAUNも 一度2枚刃のものを購入したが、刃を交換したら切れ味は普通に戻ってしまって、更にその頃付き合っていた国内の家電メーカーの人からそのメーカーが OEM生産していると言う事を聞いて、それ以来買わなくなった。結局、ある程度使い続けた2枚刃や3枚刃のシェーバーは外刃が欠けない代わりにかなり時間をかけて何度も同じところを剃っても、耳の下辺りや顎の下などは深剃りが出来なくなり、替刃を替えても 1枚刃の BRAUNの時のように切れ味が戻ることはなくなった。

  5. Hitachi ロータリーシェーバー(最初の頃の)
  6. それが、Hitachiのロータリー式は表面に対して並行方向の円筒状の内刃が回転する方式でかなり遅くまで1枚~2枚刃があったので3枚刃よりは切れ味の持続性が良いかと、一枚刃に変えたら初期の切れ味は吸い付くような感じで良く「やはり刃の曲率は大きくなくちゃダメだ。」と確認できた気がして嬉しかった。
    しかし、刃が往復動作の途中で一旦止まるシェーバーと比べると刃の摺動距離が長くなるせいなのか正確な原因は分からないが往復式より若干短めの半年~1年で切れ味が落ちて、外刃を交換したが外刃のホルダーの取り付け部分などがプラスチックのためか交換しても元の切れ味に戻ることはなかった。技術屋的見解としては、昔のブラウンは外刃のホルダーなど重要部品は金属ダイキャストだったが、ある時期から世の中のシェーバーの外刃ホルダーなどが全てプラスチック製になってしまい、このプラスチックの噛み合わせ部分が振動やつけ外しなどで少しずつ変形してしまい内刃と外刃の噛み合わせの具合が変わってしまうため刃を交換しても切れ味が戻らないんだろうと思っている。
    日立のロータリーシェーバーも、世の流れに逆らえなかったと見えて その後 一枚刃は消滅し、二枚刃になってしまったがこれも都合2台購入して使った。しかしこのロータリーシェーバーは電池が Li-ionではなく Ni-MHだったこともあり、2回位刃を交換すると電池が充電できなくなって、充電器のコードを繋いだまま使わないと使えなかった。

  7. Panasonic ラムダッシュ
  8. それが Panasonicのラムダッシュと言うシリーズが発売され、刃の角度が鋭角刃で切れ味が鋭いと言う宣伝文句に惹かれて買ったら、最初はビックリするほど深ゾリも出来た。しかしやはり鋭い刃は脆いのか半年経った辺りから徐々に切れ味は落ちて、外刃や内刃を交換しても切れ味は初期のようには戻らない。
    目下の結論としては、切れ味が落ちたら替刃を交換するよりどうせシリーズで一番安価なシェーバーは替刃の価格と左程変わらないから、本体毎買い換えた方がいいと言うもの。高価なシェーバーは機能が豊富だが、外刃の取り付け部分などは大差なく、逆に機構が複雑な分 寿命が短くなりそうだ。*2  少なくともシェーバーの唯一無二の性能「切れ味」が長続きすることは私にとっての最重要評価項目だ。
    今回のラムダッシュもシリーズ中では安い方の製品だが、今のところソリ味はまぁまぁいい。さてこの剃り味がいつまで持続するか? 楽しみだ。 乞う、ご期待<評価続報!>


1枚刃が蘇った!!

私のサイトでは十数年前から「一枚刃、一枚刃」と言い続けていたら(私の主張が認められたわけではないだろうけど)、Hitachiでは市場の流れに逆行し1枚刃~2枚刃と刃数の少ないシェーバーも復活し、さらに高級機のロータリー刃(ドラムレザーと呼んでいる)の直径も 10mm > 15mm と曲率を大きくしたようだ。
頑なまでに原理原則に忠実に、世の中に付和雷同せず我が道をゆく・・・ 好きだナー こう言うの!


いや、これは単に私の独りよがりではなく、技術屋的な理解としては1枚刃で刃の曲率が大きいということは商品にとって幾つもの利点がある。
例えば、まず顔に接する部分がなだらかな曲面になるということは肌に優しい。刃の外形表面がいくら円筒状だったとしてもその半径が小さくなれば肌に接する面積が少なくなって刃と肌の接触角も鈍角になるから、肌との摩擦が増えたり同じ力で肌に押し付けても網刃の穴に肌が入り込みやすくなって傷つけやすくなる。(この図は 1枚刃同士で半径の異なる場合の比較だが、これが3枚刃になったりすると半径はより小さくなり肌に接する部分の角度はより鈍角になる。これが私がそれまで1枚刃を使ってきて3枚刃のシェーバーを初めて使った時の、あの肌に対する抵抗感の原因だ。)
しかも半径が大きくなって肌に接する面積が増えれば一度にヒゲを捉える網刃の穴の数も増えるから往復動作回数も減らせて早剃りが可能になる(ハズ!)。

更にさらに、半径が大きくなることで内刃の中のスペースも大きく出来た結果、最近の日立ロータリーシェーバーはヘッドに内蔵LEDを搭載して、内刃の表面にコーティングされた光触媒に短波長の光を当てて汚れを分解しシェーバー特有のニオイを抑えている。
とにかく、刃の数を減らして曲率を大きくすることはシェーバーにとって理想的な解となる。残念ながら他メーカーのように刃の枚数を増やして機能を追求し始めると技術的には袋小路に入り込みやすくなる。

更にもう一つビックリしたのは、機種によって替え刃も外内刃をカセットにして同時交換するような機種が出た。多分これなら刃を交換しても外刃と内刃の接合関係は新品と同じに保てるので切れ味は完全に新品と同じに戻ると思われる(替刃の価格は≒ 7,000円と安価なシェーバー本体と同じくらいするが)。今回は図らずもラムダッシュをプレゼントで貰ってしまったが、もし次に自分で買うなら「元技術屋」的には絶対にまた Hitachi ロータリーシェーバーにするだろう
但し、どんな道具もオールマイティーと言うことはなく、長短併せ持っているため実際に試して買うのが最適・・・・と言いつつ、衛生上の懸念から私もシェーバーを店頭で試用したことはない。
経験から言うと、ロータリー式の特徴は動かす方向により若干ヒゲが引っ張られる感じがする。特に内場の回転方向が逆剃り方向になるとこの感じが強いと思う。だから逆剃り方向に動かす時は肌に強く押し当てすぎないことがコツ。今まで往復式を使っていた人はこの使い方に慣れるまでに少し時間がかかるかも知れない。

ついに 日立 RM-LX6D を購入・・・・が結果は!?


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