-2232- ウクライナ紛争 |
2ヶ月前からのロシアのウクライナ侵略。言葉にならないほどの事態にここでのコメントは控えてきたが、今日のTVタックルに現地からリモートで出演したボクダンさんという方の言葉が刺さったので敢えて記録しておこうと。 彼曰く「ウクライナの土地は黒土で肥沃だから作物は何もしなくてもよく育つ。こんな土地で農業をしてきた農耕民族の私達は元々大人しい民族だった。しかしそこをロシアに狙われて何度も侵略された歴史があり、私達にとってロシアに降伏するということは刑務所に入るのと同じだ。だから僕らはたとえ死ぬかも知れないと分かっていても戦うんだ。」という悲痛な叫び。 今まで、「あんなに子供が殺されてしまって。どうしてウクライナは戦争を続けるの。ロシアが悪いのはわかっているけど停戦すれば子どもたちの命は助かるのに」といって憚らなかった人に対して、中東や東ヨーロッパの民族紛争が登場する小説などで幾らかは彼の地の事情を知っていた私は「彼の地は周りと地続きで多くの民族のパッチワークのような地域で、多民族に征服されて辛酸を嘗めた歴史が長いから、一旦降伏した場合には何がおきるかわからない。だから安易には停戦できないんだ。」というような上っ面の説明をして来たが、それでは納得はされなかった。でもウクライナの彼の言葉に続けて「日本は幸いにして島国で周りから侵略された歴史はないから理解できなけど、もし今中国やロシアに征服されて『明日から子どもたちは征服者の言葉を習え。休日は我が国の祝日に変更する。税金や法律など社会制度も我が国のものを適用する。男は徴兵制でアメリカなどと戦争になったら我が軍のために戦え。我が国を誹謗中傷したら逮捕してシベリアなどに送る。』と言われることだってありうるんだ。残念ながら かつて日本だって朝鮮半島や満州で逆の立場で行ったことさえあるんだから。そうなったら毎日隣りにいるかもしれない内通者の目を恐れてコソコソと暮らさなくてはならなくなる。それを考えたら子どもたちのためにも安易には停戦に応じることは出来ないんだよ。」と説明したら「可哀想だけど、そうだね」と納得された。 如何に実体験からの言葉の重みが強いか、再認識した出来事。 それにしても 本当に彼の地の紛争は何とかならないものか、と思う。 今日の写真は、悲惨な心が少しでも晴れればと、このあたりでは早くも桜に代わって咲き始めたフジの花。 |
2022/04/17 |