e日記風 独り言

気まぐれ & 気まま & 天邪鬼な老いぼれ技術屋の日々の記録のうち、主に私が読んだ「本」やその内容に関連した記事です。
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-103- バカの壁の続き その1
以前、養老孟司という解剖学者で元東大教授の書いた「バカの壁」に出てくるイチローなどの能力に関する説明に共感したことを書きました。
この人のアクの強い文体が気に入って、立て続けに2冊目、3冊目を買いました。2冊目は「まともな人」 書名からして人を小馬鹿にしている本ですが、理屈っぽい文章や、ちょっとひねくれた表現が気に入っています。
その中で、最も同感したのは、たかだか 1500グラムの脳の考えたことには疑う余地が充分にあるということで、八分目の主張は十分目の主張に「短期的には」負ける、二分目足りないから勢いで負けるに決まっている。しかし全ての脳は完全ではないから、それを考慮して残り二分目が大切だというような見方です。
これを言っている部分は、「バカの壁」でも取り上げている、アラブとアメリカの テロ対テロ撲滅の対立についての話で、絶対正しいと主張された正義は原理主義であって、それが戦争を引き起こす素であるというような部分ですが、例えば一般社会、とりわけ会社の中などでも十分に通用する考え方だと思います。
「あれもありうる、これもありうる、もしかしてこの人はこんなことを考えた結果こんな行動を取ったんではないだろうか」というようなことを考えると、相手を否定することは勿論、つい自分の考え方の主張もトーンダウンしてしまいます。そして、多くの場合、相手の主張が通ってしまうのですが、これも多くの場合、長い目で見ると八分の主張の方が正しかったりします。勿論、正しいと「信じたら」議論にも勝って、組織をその方向に動かさなくてはいけないのでしょうが、二分の間違いの可能性を考えるとそれも躊躇してしまいます。そして議論で勝った方が正しいとは限らない、正しい方が議論に勝つとは限らない、こんな経験を続けると正しいことの証明をするために自分一人で一生懸命になるのです。
今日の写真は、庭に芽を出したカタクリの葉っぱです。若芽のうちは寒さのせいか緑ではなく褐色の葉っぱです。
2004/03/04