e日記風 独り言

気まぐれ & 気まま & 天邪鬼な老いぼれ技術屋の日々の記録です。
地震や自然(の脅威)と言ったこのページと同じカテゴリーの内容の別ページを見たい方は右上端のカテゴリージャンプボタンで順番にご覧いただけます。
Access Counter:  総アクセス数

楽 天 の 商 品

-816- 活断層診断
東大地震研が主体の専門家チームが文科省から委託された立川断層の診断の際、中に埋もれていたコンクリート片を見て「活断層の痕だ」と誤発表し、その後土木工学の専門家からの人造物では?という指摘で、誤診断と訂正したという噴飯のニュースが一昨日あった。
このニュースには誰しも「えっ」と驚かされたと思うが、私も最初の活断層というニュース画面でその部分が放映された際に、TV画面ながらコンクリートのような塊だなと思った。その塊の左右の地層も高さが揃っており、なんでこれが断層なんだろう?と疑問を感じたのだ。果たせるかな、まさかの誤診断だったというニュースがまもなく流れた。
まぁ、このe日記でも地震予知などに関しては「専門家」の言うことに何回も疑問を呈してきたので、今回も「またか」以上のコメントはないが、もうそろそろ政府・官僚もこの手の「専門家」の言を盲信して無駄金を使うのを止めてほしいものだ。
中には「誤診断を恐れて研究が萎縮したら困るから仕方ない」という擁護の意見もあるようだが、それは例え確率 3割でも 2割でも正しい予想をしていればの話。プロでは全くヒットを打つ可能性のないアマチュアに「三振を恐れてバットを振らなくなったら困る」と打席に立たせ続けるのに等しい愚策だ。一旦無給のファームに落ちていただいて、しっかり技術を磨いてから、登場願ったほうが双方のためだと思うのだが。
それにしても、今回のニュースを聞いたり、原発の活断層診断の画面を見て思うことは、活断層の判断を深部の岩石層のズレではなくこうした表層の土の層のズレを見て行うことが本当に出来るのかという疑問。確かに現在の技術なら「この断層はおよそ何万年前にズレた」という判断ができることには異を挟まないが、元々崩壊して地震が起きたり地震に連鎖して崩壊するのはこうした表層の柔らかい土ではなくて、地下数 Kmより深い岩石層のはず。その上の土の層は下の岩石層のズレに伴ってズレているだけで、もし土の層が数Kmもあるなら上に達する間には横に 数百mズレたとしても不思議はないのではないか。もしそうなら<原発の半径 1Km以内に活断層がないこと>なんて条件をつけたら、日本の国土に、とりわけ海岸線沿いにおよそ原発が立地できる土地なんて皆無になりそうだ。
今日の写真は、コメザクラとボケの花の競演。赤と白のコントラストが鮮やかだ。
2013/03/30