5月の10日に全国の多くの自治体でコロナワクチン接種の申込みが開始されたが、予想通り大混乱だったようだ。
私の住む自治体でも ご他聞にもれず電話は繋がらない、LINEの申込みはハングアップという体たらくで、私も何とか予約できたもののハラハラした(当市はコロナワクチンナビからは予約不可)。
LINEからの予約は、予め LINEで自治体を「友達登録」して幾つかの質問に答えるとトーク画面に申込みメニュー画面(図-2の下半分)が表示されて、その中の「ワクチン接種予約受付」のボタンを押すと、1回目接種か2回目かの選択や生年月日や接種券番号などを入力できるようになり予約ができるというもので、厚労省の「コロナワクチンナビ」を代替するものだという。
電話はどうせ繋がらないだろうと端から諦めていたので、朝10時きっかりに満を持して LINEのトーク画面に表示される申込みメニューから「ワクチン接種予約」ボタンを押して、「1回目」と選択したところで、次の入力画面に遷移せずそのまま応答がなくなった。夫婦でほぼ同時に操作したがどちらも同じ状況で、戻ることも進むこともできない。Webの操作方法の説明 PDFにもこうした場合の操作方法に関しては何も記載がない。仕方ないので繋がるはずのない予約ダイヤル(質問窓口も同じ)や市役所の代表番号や関連しそうな部署の個別番号いくつかに電話してみても、当然どれも話中で繋がらない。
しばらくはシステムが回復しないんだろうと思ってそのまま買い物にでかけたら、帰り道で突然「(3会場中)2会場は満杯になりました。」というメールが届いた。電話予約だけでそんなに早く埋まるはずはない、とは思ったが LINE画面は応答がないので諦めて確率は低いだろうけど「0」ではない携帯電話のリダイヤルボタンを数秒間隔で押し続けた。数十回押したところで幸運にも NTTの「混み合っています」というアナウンスではなく「ワクチン予約ダイヤルです」というアナウンスにつながった。しかしここでも「ただいま混み合っています。そのままお待ちいただくかしばらく経ってからおかけ直しください」というアナウンスが延々と流れる。しかしここで諦めたら次にいつ繋がるか分からないので30分ほど切らないで待ち続けた結果、お姉さんに繋がって接種券番号や生年月日などを聞かれて、空き時間帯のうち一番早い日にちで予約。そのまま続けて家人の分も同じ時間帯を予約できた。
その後 LINEの画面には「すべての会場が予約満杯になりました」というメールが来たが、相変わらず申込みメニューは表示されないままだった。
そこで、「LINE・コロナ接種予約・応答しない」などのワードで Web検索すると
目黒区の操作説明中に「操作の中止」という項目があり、操作途中で止める場合はコメントに「中止」と打ち込むと初期に戻るという説明があった。そこで試しに、受信した情報メールに返信するような形で「中止」と打ち込んで送信してみたら「承知しました。・・・」という返信に続けて初期メニューが表示された。(これって完全な CUI? コマンド知らなきゃ操作できないっ!)
その後、LINEによる予約を採用している幾つかの自治体の説明画面を見たが、目黒区以外の自治体では「中止」の説明は無かった。どうやら説明書は LINE側が各自治体に簡単なサンプルを配って、多くの自治体はそれに倣って説明書を作ったのだろうけど、作る側が高齢者などの不慣れな使用者や、途中で起きうる色々な不測事態を想定して実際に操作してみて説明書を作るなどの基本が出来ていないことが露呈した。
この LINEの予約システムは政府が、一般国民が一番利用頻度の高い LINE側に要請して急遽構築したシステムだろうけれど、元々「トーク」機能は対話型文字インタフェースが基本のシステムだけに、こうした手続型処理には向かない上に、どうやら十分な過負荷試験も行われず、10時から数十分の間のアクセス集中に対応出来ず、その間にアクセスしたユーザーは皆こうした状態に遭遇したようだ。
本当にこの国の公的機関の ITリテラシーは中央から地方に至るまで、どうしようもない。